2006年10月16日月曜日

「TeXは悪くない」の続き(最後)

なんかもううんざりしてきたので、この話題はこれが最後。

いろいろエントリが増えているけど、下記の2つだけ。あいかわらずこの人の文章は意味がよくわからないのだが、たぶん以下のようなことを言っているんだと思う。

フルバッチ、数式組版の標準化と写研が広げた制作手法の狭間で(5)

大学の先生のなかに、TeXの生原稿を印刷所に入稿し、この出力の品質をTeXの限界を超えて(?)上げるように要求する無茶な先生がいる。このような無理な要求をする先生のおかげで、印刷所はたいへんな苦労を強いられている。

フルバッチ組版。最適なこれからのソフトウェアの紹介(10)

今後の自動組版システムは、

Word(Mathtype)→xml→MC-B2(モリサワの組版ソフト)

というものになる。 TeXの原稿はいったんWordに変換してから処理すればよい。


しかし、組版システムをかえたからといって、上記の問題が解決するとは思えない。どんな技術にも限界はある。その限界を顧客(大学の先生)にきちんと説明できないようでは、どのような技術を採用したところで問題は生じるだろう。

結局問題なのは、顧客との間に信頼関係を築けていないことだ。印刷所は立場が弱いから、というようなことが書いてあるが、たとえ立場が弱くても言わなければいけないことはあるし、顧客が納得するまで話し合わなければいけないことがある。それができないというなら、泣くしかない。

ようするにこれは技術の問題ではなく、コミュニケーションの問題だ。

コミュニケーションの問題を技術の問題にすりかえて、「このシステムを導入すれば解決できます」みたいな言い方をするのはまちがっていると思う。



0 件のコメント:

コメントを投稿