技術評論社から出ている
「なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? ~「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術
」を読んでみた。この本、進捗の鬼こと技術評論社の傳 智之さんが編集したもの。いつも仕事が時間どおりに終わらない私のための本だろう、ということで熟読。
まずは仕事が滞る原因がいろいろ挙げられているが、気になったのは下記の3点。
- 日頃から繰り返していることをつい優先してしまう(やりなれないことは先送りしてしまう)
- 予定があれば、その前にも予定がある(準備にかかる時間を無視してしまう)
- 生きるために必要な時間は思っているより長い(14時間くらいあるのに無視してしまう)
たしかに、今までやったことのない仕事ややり方が変わった仕事を先送りしてしまうのはよくあるし、何時からミーティングということは予定に入れていてもそのミーティングのために必要な準備をする時間は予定に入れていないことが多い。睡眠とか風呂に入るとか、そんな時間はいっさいスケジュールに入れていないが、そういう仕事ではないが必要なことが仕事に使う時間を消費してしまっているのを感じることはある。
さて、これらを解決する方法として本書が提案しているのが、タスクシュートという時間術だ。タスクシュートの基本は下記の5つ。
- 1日の仕事を1つのシートで管理する
- これからやる仕事のリストとこれまでにやった仕事のリストを一元管理する
- 1分以上かかる仕事はすべて管理する
- すべての仕事の見積もり時間を出す
- 1日の仕事がすべて終わるのが何時になるのか、見積もり時間を積算して予測し、リアルタイムに把握する
特徴的なのは、1日のシミュレーション(仕事の見積もり)と実際に行った記録を一度にやるというところだろう。割り込みで入った仕事についても、
- 割り込まれたらやっていたことを中断した記録を残す
- 新たにスタートさせた割り込み仕事の記録をつける
- 中断した仕事に戻るという記録を残す
という3段階で記録をつけるようになっている。自分自身が脱線してしまった場合(ネットサーフィンを始めてしまったとか)も、同じように記録を残す。休憩なども含めて、すべてのログを残すようにする
こうすることで、1日の時間帯からなにをやっていたのかわからない時間をなくすようにすることを目指している。実際、いつのまにか時間が過ぎてしまったということは少なくないので、これが実現できればすばらしいことだ。しかし、このように仕事を見積もり、仕事の開始・終了時刻をログに残していくというのは、かなり面倒な作業になる。使い勝手のいいツールがなければ、とてもできないだろう。少なくとも私には無理だ。
そこで登場するのが、その名もTaskChuteというソフトウェアなのだけど。これがねぇ。有料版のTaskChute2を購入して使ってみたのだけど、私にはだめだった。このソフト、Excel上で動くアプリで、Excelの使い勝手の悪さがそのまま出てしまっている。Excelが好きな人には使いやすいものなのかもしれないが、Excelが好きではない私には無理。
お金を払って購入したものだし、なんとか使いこなそうと数日がんばってみたものの、挫折。私が使えなかった理由は次のとおり。
- ユーザーインターフェイスがExcelそのもの(Excel上のアプリだから当たり前だけど)で使いにくい
- Windows上のExcelでしか動かない(MacのExcelでは動かない)
- スマートフォン、タブレットなどとタスクを共有できない
特にWindows上のExcelでしか動かないというのは私にとっては致命的、タスク管理ソフトなのだから、会社・自宅・移動中にもタスクの共有ができてほしい。時間管理術としては効果が期待できそうだし、今後、Webアプリとして作り直してくれることを強く希望したい。
TaskChute情報サイト:http://taskchute.net/
シゴタノ!(著者が参加しているサイト):http://cyblog.jp/modules/weblogs/
kindle版もある
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