「世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法」を読んだので、メモ。
米国イェール大学の元助教授である著者が、イェール大学の語学教育法を用いた英語習得法を解説するというもの。この手の本にありがちな、著者が経営する学校やら著者が作った教材に誘導しておしまいというものではなく、読者が自力で独学できるように他の文献や動画・情報サイトなどを多数紹介してくれているのがいい感じだ。
著者が述べているイェール大学式学習法の中で気になった部分を下記にメモしておく。
- 動画を使って状況を理解したうえで英語を学ぶ
- 発音記号を読めるようにし、音の違いを身につける
- フォニックスによるアルファベットの正しい発音を身につける
- 母音・子音を区別しながら単語をシャドーイングする。最後はなりきって演説をシャドーイングする。録音して確認すること
- スペルよりも先に発音を覚える
- RとLの発音の違いではなく、RとLとラ行の発音の違いを覚える
- 発音の確認には、iPhoneの言語設定を英語に変えた上でSiriを使ってみる
- 単語は日本語の意味ではなく、画像のようなイメージとして覚える
- 前置詞は画像や動画、体を動かして覚える
- 英語の語源から語彙を増やす
- 連語を収録したコロケーション辞書を使う
- グラマー、リーディング、ライティング、リスニング、スピーキングの5種類の中で最初に学ぶべきなのはグラマー
- 文法は自分のレベルより少し下くらいのもので、英語で書かれた本で学ぶ
- 「英語を学ぶ」のではなく「英語で学ぶ」
- 「読む・聞く・書く」よりも「話す」を優先する。「話す」能力は他の能力を引き上げる
- スピーキングの反応速度を上げるために会話のパターンを覚える
- 自分が話す英語を録音して聞き返す
- まず自己紹介を完璧にする。英語で履歴書を書く
- 英語はロジカルに書く。英語論文の書き方を身につける
- 習得が最も難しいのはリスニング
- ニュースを聞きながら書き取る(ディクテーション)ことでリスニングとライティングの両方を身につける
- 1つのものを何度も聞く(やる)500回
- まず1冊英語の本を読む
- わからない単語の8割は最初の20%のページに登場する
- 英語の修行を続けていてもだめ、英語を使う、英語で学ぶ
まず最初に正しい発音を身につけ、常に状況をイメージしながら単語・フレーズを覚えていく。そのために動画(映画)を活用すべし。英語を学ぶのではなく、英語で学べ。というあたりが肝かな。
この本で私が一番役に立つと思ったのが、本文中で紹介されている教材なので、まとめてリストしておく。
- Harold & Purple Crayon: More Harold Stories
状況を見ながら英語を学ぶための子供用のアニメーション、大人でも十分に楽しめるということ。 - Cat in the Hat: Cat 3pack Wings/Up/Tales
これも同様。 - World English Intro Teacher's Edition
中級者向けの動画教材。シリーズとして「Introduction」から「Level 3」まである。「Teacher's Edition」を購入すればスクリプトもセットになっているというので、こちらがお勧め。 - http://www.cbsnews.com/60-minutes/
上級者向け。米国CBSのドキュメンタリー番組。スクリプトもWebサイトに公開されている。 - http://www.ted.com/talks
これはみんな知っているよね。TEDだ。 - DISCOVERY CHANNEL 恐竜再生
Discovery ChannelのDVDだ。日本語版では、字幕を英語・日本語と切り替えることができるので、学習に便利だし、教養も身につくとか。 - その他の動画教材として米国のホームドラマ「Seinfeld: Complete Series Box Set」「フレンズ」「ハンナ・モンタナ」なども日常会話の学習によいということ。
- 英語口の体操―発音記号のエクササイズ
世界一わかりやすい 英語の発音の授業
どちらも発音記号と口の形の作り方の基礎を学ぶことができる。 - DVD&CD付 日本人のための英語発音完全教本
動画・音声付きで米英の発音の違いまで含めて解説されている。発音を詳しく学ぶために最適。 - CBS Evening Newsサイト
ニュースキャスターの発声・息継ぎを学ぶ。 - 歴史が創られた瞬間のアメリカ大統領の英語
米国大統領の就任演説集。CDが付いているので音声も聞くことができる。 - 世界のエリートはなぜ歩きながら本を読むのか?
この本は英語の学習本ではないのだが、著者が言うには散歩しながらシャドーイングなどをするうえで参考になるんだどか。歩きながら学習するのがよいってことか。 - WORD BY WORD (2E) : PICTURE DICTIONARY ENG/JPN
英単語がイラストで説明されている辞書。日本語も併記されている。 - 一億人の英文法 ――すべての日本人に贈る「話すため」の英文法(東進ブックス)
日本語で英語のイメージを解説している。CDブックもある。一億人の英文法 CDブック (東進ブックス) - パーフェクトBOOK 語源とイラストで一気に覚える英単語 (アスカカルチャー)
語源を元に語彙を増やす本。シリーズになっている。 - Direct Hits Core Vocabulary of the SAT
ネイティブスピーカーの大学受験生が使用しているボキャビル教材。 - Longman Dictionary of Contemporary English 6 (with online resource)
英語学習者向けに編纂された英英辞典。約2000の語彙で解説されている。 - Oxford Advanced Learner's Dictionary
日本で英語を教えていたホーンビーが編纂した日本人向けの英英辞典。この辞書は私も持っている。 - 英辞郎 第七版(辞書データVer.136/2013年1月8日版) (<CDーROM>)
)
言わずもがなの英辞郎。 - 英文法パターンドリル 中学1年 (シグマベスト)
英文法がまったくだめな人向け。中学2年、3年、高校基礎とレベルアップしていく。 - Basic Grammar in Use Student's Book with Answers and CD-ROM: Self-study Reference and Practice for Students of North American English
中学レベルの英文法が身についた人向け。 - Grammar in Use Intermediate Student's Book with Answers and CD-ROM: Self-study Reference and Practice for Students of North American English (Book & CD Rom)
英語が得意な人向けの英文法解説書。 - Oxford Practice Grammar Basic: With Answers
イギリス英語の英文法解説書。 - 総合英語Forest 7th Edition
オックスフォード実例現代英語用法辞典 <第3版><第3版>
この2冊と「一億人の英文法」は、わからないことがあったときに調べるための文法書。 - CD付 起きてから寝るまで英語表現700 完全改訂版 (起きてから寝るまでシリーズ)
生活の中で使えるフレーズを身につける。 - FUNDAMENTALS OF ACADEMIC WRITING(1E) : STUDENT BOOK (ACADEMIC WRITING SEREIS)
英語論文の書き方の英語による解説書。 - What I Talk About When I Talk About Running
村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」の英訳オーディオブック。 - Outliers
「天才! 成功する人々の法則」の原著のオーディオブック。原著者が吹き込んでいる。 - Civilization: The West and the Rest, Library Edition
「文明: 西洋が覇権をとれた6つの真因」の原著のオーディオブック。こちらも原著者が吹き込んでいるが、イギリス英語だ。 - NHK World Radio Japan
NHKラジオのポッドキャスト。 - Calculus
英語で解説された数学(微積分)の本。 - Campbell Biology.
英語で書かれた生物学の大学教養課程の教科書。私が読むならこっちだな。 - Principles of Economics 6e [AISE]
英語で書かれた経済学の本。 - Comparative Politics Today: A Theoretical Framework
英語で書かれた各国の政治体制・社会・文化的背景などの解説書。 - World Politics: The Menu for Choice.
英語で書かれた国際政治の本。
0 件のコメント:
コメントを投稿