2014年7月7日月曜日
ゴジラ60周年記念デジタルリマスター版を見た
オリジナルのゴジラがデジタルリマスター版として劇場公開されると知って、ぜひ見たいと思っていたのだが、いつのまにやら公開されていて気がついたら関東ではあとわずかで終了してしまうではないか。しかも品川プリンスシネマでは、1日に1回(12時15分〜)しか上映していない! というわけで、日曜日にあわてて見に行ってきた。
オリジナルのゴジラは、たしか小学校1年生のときにテレビで放映されたのを見たはずだ。暗い部屋で一人でテレビを見ていて、おもしろいというよりも怖かったのを覚えている。
50年近くを経て、再度見た感想を言うなら、第二次大戦直後の日本の世相を色濃く反映した映画だったんだなぁということ。セリフにも、「長崎の原爆を生き延びた大事な体なんだから」とか、倒壊するビルの下敷きになりそうになった母子が「お父さんのところに行くのよ」など、戦争を感じさせるものが少なくない。また、ゴジラの被害者が運び込まれる野戦病院の描写がやけにリアルだ。考えてみれば、製作者も出演者もついこの間経験したことを撮っているわけだから、リアルなのも当然だ。これはフィクションじゃない実際にあったことだ、と思ったらちょっぴり涙が出た。
ゴジラの名前が大戸島に伝わる伝説の生き物の名前から付けられたとか、ゴジラに光を当てると怒るとか、忘れていたことも多かったな。
ゴジラを倒すオキシジェンデストロイヤーを発明する芹沢博士のマッドサイエンティストぶりもなかなかだ。眼帯姿、謎の洋館の地下の実験室と、フランケンシュタインそのもの。この人、最初から最後まで悲壮感が漂い続けている。
映画も最初から最後まで暗いトーンで、笑える箇所がない。水爆に代表される核兵器に対する恐怖、戦争に対する恐怖が強く感じられる。巷に伝えられるとおり、ゴジラは反戦・反核映画であって、いわゆる怪獣映画ではなかった。福島原発事故、集団自衛権など、ゴジラ初公開から60年を経て、日本もずいぶんきな臭くなっている。この時期にこの映画を見ることができてよかったと思う。
品川プリンスシネマでは、11日まで上映されているので、見たい方は仕事をさぼってGo!
品川プリンスシネマ http://www.princehotels.co.jp/shinagawa/cinema/
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